産官学とよく言われますが、その立場の違いから、価値観や考え方まで随所に違いを見ることができます。
これに政治も加えた立場の優位性を見ると、役所は市民に強く、市民は議員に強く、議員は役所に強くと、一風変わったジャンケンのような関係も成り立っています。
産学の違いについてですが、昨年から事保連福祉研究費助成事業を通して、全国から多くの研究者の方々とお会いする機会がありました。
(研究助成事業支給決定結果についてはコチラ
その中で、特に違いを感じるのは資金に対する考え方です。
研究者が自分の研究を進めるために研究費用を調達することは必須です。
事業者も自分の事業を実現するために事業費用を調達することは必須です。
両者ともに、資金を調達するという目的は同じですが、その意識は全く異なります。
事業者にはあって、研究者にはないものがあります。
その意識がマネタイズです。
つまり、今、頭の中で考えているその行為を収益化しようという意識です。
収益化はサスティナブル(持続可能)を意味しますので、極めて重要なことです。
研究も事業も単年度で終わってしまったら大きな成果は出せませんし、単年度ですから大きな予算も付きません。
大きな仕事には時間がかかります。
時間をかけるには資金がかかります。
それだけの資金を継続的に調達するにはマネタイズが必須です。
しかし、研究者の方々に「研究費はいくら必要ですか」と質問すると、「あればあるほど良い」という回答をする方がほとんどです。
仮に、事業者が資金調達のために銀行に行き、銀行から「いくら必要ですか?」と聞かれて、「あればあるほど良い」と答えてしまったら、事業計画を立てる能力がない事業者だと判断されてしまい、もうその銀行からは借りられないでしょう。
もちろん、銀行は貸した資金が回収できればそれで良いのですが、その資金を回収できるかどうかは事業に確実性があるかどうかにかかっています。
確実性が足りない場合は担保をとります。
しかし、研究者は助成機関から結果通知は届くと思いますが、その内容については何も指摘されることはないでしょう。
このように、研究者と事業者では、たとえ同じことを言ったとしても、こうも違う結果が待っているものです。
もちろん、事業も研究も何が起こるかわからない未来においては途中で変わるものですから、「今の時点では確約したことが言えない」等の意見はわかりますが、事業者はそう言うことは絶対に言いません。
きちんと他人を説得できる事業計画書を作成します。
この意識を理解できないと、マネタイズの意識も身につきません。
一流の事業家は、事業計画書は書かないと聞いたこともありますが、そのような方はそもそも資金調達の必要がありません。
研究者も、助成金や寄付に頼ることなく、銀行や人から借りても返済できるほどの成果を生み出す研究がベストだとは思いますが、それが難しい場合にこそ、産学で分業・協業していくのが理想的なのかもしれません。
お知らせですが、当社の子育て情報サービスサイトであるイクシルで、6月から「イクリレ」と言う新サービスをスタートさせることになりました。
子育てについて、私が様々な著名人の方々にお話を伺い、情報発信していく連載企画です。
記念すべき第一回目のゲストは加藤夏希さんです。
イクシルのリレーなので、加藤さんから繋がっていき、どのようなリレーになっていくのか今から気になります。
イクシルはすでに一定の認知度のあるサイトですが、マネタイズの意識をもって、さらに収益化させていくことで、より有益な情報を発信できるサイトに育てていきます。
対談 16

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