保育の質については、これまでも長年にわたって各所で議論されてきたところではありますが、保育所保育指針の中でも明確には定義されることはないままに、唯一記載されている専門性や人間性という表現から推測しながら試行錯誤してきたところです。

1840年にドイツのフレーベルが幼稚園を設立して178年が経ち、日本では戦後すぐの1947年に児童福祉法が成立してから71年が経ち、高度経済成長を経て、人口集中による極端な少子化と待機児童、2015年の子ども・子育て支援法から3年が経ち、遠くない未来における保育無償化も議論されている中で、これからの保育に求められる質や価値は大きく変わります。
そして、現在、厚生労働省内においてようやく保育の質について議論が始まったようですので、密かに注目しています。

私個人としては、保育の質は3つの要素から成り立っていると考えています。

1つ目は、建物の充実。
やはり設備は充実しておいた方が良いです。
保育室の広さもですが、それとは別に教室や遊戯室などもあるに越したことはありません。
小学校や中学校では体育館があるのに保育園にはないのは、前々から気になっていたところですが、特に都心部においては、地価の高騰が止まらず、設備の充実は簡単ではありません。

2つ目は、保育者の専門性。
せっかく素晴らしい建物があっても、そこで働いている人たちが素人では意味がありません。
特に、試験が免除されている保育士資格においては、誰が専門性が高いのかを見極めることはできないため、経験年数で推測せざるを得ない状況が続いています。正しい知識を持つ人が働いている保育園が良い保育園の条件の1つであることは間違いありませんから、そのための取り組みが求められます。

3つ目は、就学に向けたカリキュラム。
保育園に通う児童は255万人である一方で、幼稚園に通う児童は127万人です。
どちらも小学校へ就学しますから、新小学一年生の半分以上は保育園出身ということになりますので、保育園の役割は極めて重要です。

しかし、就学に向けてきちんと取り組んでいる保育園はどれくらいあるのでしょうか。
小学校の教育要領や、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を計画に落とし込んでいる保育園はどれくらいあるのでしょうか。
私は、これからは以上の3点を追求していかなくてはならないと思います。

というような話をイクシルの企画であるイクリレに出演してくださった枡田絵理奈さんを対談させて頂きましたので、ご覧ください。
放送は7月の加藤夏希さんのあとの8月の予定です。

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