ふれあいの住まい「YASURAGI(やすらぎ)」

介護事業の柱となっているのが「YASURAGI(やすらぎ)」シリーズです。ご存じのように日本は超高齢化社会に突入していますが、厚生労働白書(令和2年版)によれば、高齢者の人口推移は2040年にピークを迎え、推計で3,868万人、高齢化率は35.3%にもなります。

当社では、現在、東京と大阪に2施設、サービス付き高齢者向け住宅「やすらぎ 入谷」と、住宅型有料老人ホーム「やすらぎ東住吉」を展開していますが、今後は新施設の開所も含め介護事業にも力を入れていく予定です。
その第一歩として行うのが2021年4月より行うサービス内容の大幅な見直しです。利用者様が毎日を楽しく過ごせる施設として、新生「YASURAGI」がスタートします。

施設ではなく“住まい”をコンセプトに「3つの見直し」

見直し1:おいしい食事

何歳になっても、毎日の暮らしで一番の楽しみは食事だと思います。そのためまず、食事を見直しました。試食会や試行錯誤を重ねた結果、誰もが「おいしい」と評価してくれる自慢の食事を提供します。味だけでなくメニューや栄養面、食べやすさにも配慮しています。

見直し2:楽しみコンシェルジュを配属

高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームで行われるレクリエーションは、コミュニケーションの促進や、身体機能の維持、脳の活性化に役立つという目的がありますが「YASURAGI」では、これらに加えて“楽しむ”ことを大切にします。
そこで新しく1名以上の「楽しみコンシェルジュ」を配置します。“コンシェルジュ”とは、ホテルや病院、駅などで、お客さまの要望に応える人を指しますが、YASURAGIの「楽しみコンシェルジュ」は、利用者様一人ひとりがレクリエーションを楽しめるようにキメ細かく、まさにコンシェルジュのようにコーディネートするスタッフのことです。

さて、レクリエーションの時間は毎日、昼食後14:00~16:00で、「活脳パズル」「映画鑑賞」「カラオケ」「体操プログラム」の中から何かしら1つが行われます。「活躍パズル」は、いわゆる認知予防として脳を活性化させるための脳トレで、大変人気があるプログラムですが、「楽しみコンシェルジュ」が個々の状態にあったものをコーディネートします。また「体操プログラム」も簡単すぎず難しすぎず、その人にあった運動をコーディネートし身体機能の向上やストレス発散になるようにします。「映画鑑賞」においては、どんなプログラムが人気なのか楽しみコンシェルジュがアンケートを元にセレクトします。利用者様が自分らしい楽しみを見つけて、毎日を笑顔で過ごしてくださると幸いです。

見直し3:介護職員の質の向上

介護に関する唯一の国家資格が「介護福祉士」です。介護に関わる幅広い領域の知識や技術を持っていると認められた人に与えられる資格で、介護の質を高めることにも繋がります。そのため「YASURAGI」では全員がこの資格の取得を目指しています。
実は、制服についても一新しました。新しい制服は「介護施設」のイメージを一新するものだと思います。

新制服についてのこだわり

「やすらぎ」の制服(右:男性用/左:女性用)

介護のプロとしての誇りを意識した制服に

「やすらぎ」の職員の新しい制服を見た人は、介護職らしくないと思う方もいるかもしれません。しかし、「やすらぎ」の職員は、常に介護の質向上を目指し利用者様の一番身近でキメの細かい支援をしている、いわば介護のプロであり社会貢献度も高い仕事に誇りをもっています。
そこで、「介護のプロ」が着るにふさわしい洗練されたデザインの制服にしたいと考えました。さらに、施設を訪れた人にも良い印象を持ってもらえるよう意識しました。

機能性とスタイリッシュ性で働きやすさも重視

新しいデザインは、きちんとした印象を与える薄いブルーのシャツタイプにしました。ポケットには「YASURAGU」の刺繍が入っています。
もちろん、機能性にもこだわりました。シャツはストレッチ素材で動きやすく、着心地も快適だし、色落ちや傷みにくいといった制服ならではの耐久性もあります。それに防汚・撥水に優れたショートエプロンを組み合わせました。

新制服から生まれる意義

実は制服にはさまざまな効果や意義があります。制服を着用することで仕事への自覚や使命感が生まれますし、同じ制服を着ることで連帯感や責任感も意識するようになります。

一般的に介護業界は「仕事がきつい」というマイナスのイメージを持つ人が多いです。そのため制服も「カジュアルすぎて地域の人への印象が悪い」「ラフすぎて着るのに抵抗がある」という不満の声もあると聞きます。おしゃれな「やすらぎ」の制服でイメージが変わるのではないでしょうか。
さらに、利用者様にとってもスタイリッシュできちんとした服装は明るい印象を与えますし、安心感や信頼感も増すと思います。

「やすらぎ」の新制服は、施設のイメージを変えることにも一役買ってくれると思います。「やすらぎ」のコンセプトは施設ではなく住まい。楽しく過ごせる場所にふさわしい制服になったと感じています。

エドテックとケアテックの推進で生産性を向上

利用者様の想いに寄り添った介護をするためには、食事やレクリエーションの充実の他に、職員の質を高めることも重要です。私は、以前より職員の教育に力をいれたいと考えていましたが、教育には時間がかかります。時間を生み出すには、介護現場の生産性をあげなければなりません。
新生「YASURAGI」では介護にテクノロジーを活用した「ケアテック」と、教育現場にテクノロジーを取り入れた「エドテック」を導入し、生産性の向上に着手します。

利用者様と働く人を支える「ケアテック」

ケアテックとは「Care(介護)」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語で、介護現場のテクノロジー活用のことですが、そのひとつにベッドセンサーがあります。
新生「YASURAGI」では、これを導入し利用者様の危険防止に応用することで、万が一転倒事故などが起きた場合にいち早く駆けつけるスタイルに変更します。また、このベッドセンサーは心拍数の計測もできるので、定期的な夜間の巡視を行わなくとも安否確認が可能になり、利用者様の安眠を妨げることはありません。利用者様にとっても安心であり、ケアする側の負担軽減にもなります。

働きながら学ぶ介護現場の「エドテック」

エドテックとは、「Education(教育)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語で、教育現場にさまざまなイノベーションを起こすと注目されていますが、当社でも多いに活用したいところです。
そのひとつがインターネットを利用して学ぶe-ラーニングです。前述したベッドセンサーの導入に伴い、一律での夜間巡視をやめることで空いた時間をe-ラーニングの勉強時間に充てます。パソコンやタブレットで動画視聴とテストの15分で完結する教材で、視聴終了後には1つか2つの介護知識が習得できるように作られています。

科目は「ホスピタリティー」、「福祉用具とICT」など18科目4単元で、全部履修するには3年程必要になるでしょうか。時間を有効活用することで職員の能力が高まる上に、利用者様の安心にもつながる。そんな介護施設を、あい・あい保育園の隣に幼老複合施設として建設するのが目標です。もちろん保育園児たちとの世代間交流プログラムも、積極的にやっていきたいと考えています。

やすらぎマイスターを実現する15分の「e-ラーニング」 

前述したe-ラーニングの教材をなぜ15分という短い時間にしたかというと、介護施設の職員はまとまった時間をとるのが非常に難しいからです。そのため隙間時間でも取り組めて、かつ専門知識が身に付き現場でも活用できるような形を理想としました。

実は、当社の運営するあい・あい保育園には「マイスター制度」という人事制度と連動した人材育成研修制度があり成果を挙げています。つまり研修を積み重ねることで昇進するし、給料アップにもなるわけです。
今回「YASURAGI」でも、このマイスター制度「やすらぎマイスター」を導入する予定です。e-ラーニングは、その入り口。ぜひ自己研鑽し、スキル向上に役立ててほしいと期待しています。